日々これゲームとハイボール

主にスイッチのインディーズゲームや、ゲーム関連のことをよく書きます

お金2.0/ ガンガン変わりそうな価値のお話

お金2.0を読み終わりました。

タイトルからは仮想通貨についてガッツリ語っている本なのかな、という印象で、実際に語ってもいるのですが、全編を通して"新しい価値観"についての考え方が印象に残りました。

これまでの時代は「お金そのもの」を「経済的な価値」として認識しており、イコール「売れるもの」が「価値」としてみられ続けていましたが、
これからは、今までは経済的な価値として見づらかったものが価値となり得る、というお話。

 

経済亭な価値と連想しづらいもの、、、例えば

  • カラオケがめっちゃ上手くて聞き惚れてしまう人
  • ライミングのムーブがわからない時にアドバイスくれる人
  • 美味しいお酒のおつまみを知っている人
  • 新しいコンビニのお菓子に詳しい人
  • 一緒にいて笑える人
  • 熱意があって感化される人
  • 深い考えを持っていてなるほどなあと思える人

などなど、「他人の感情を良い意味で揺さぶる」要素が、様々な世の中のテクノロジーの進化により、「経済的な価値」に代替えしやすくなってきている、、、というお話。
今現在のわかりやすい例で言えばYoutuberや、ニコニコ動画で歌ってみたりゲーム実況なんかをやって広告でお金を得ている人などなど。
ほんの10年前は考えられなかったことだと思います。


インターネットやSNS、VR、AI、そして仮想通貨などの技術のとんでもねえ進歩により、経済の価値に新しい要素が加わりつつあり、そしてこれからもそのアップデートは続いていくという予感を感じさせる内容。
ただし、「経済的な価値」だけを求めていくと、それは嫌な感じになってしまうので、「良いものであること」ということをまず第一に考えること。
これは今までもそうだったと思います。

非常にワクワクする本でした。
後半は少しSFチックな内容もあり、おそらく、作者の佐藤さんも未来を想像し、ワクワクしている人なんじゃないかなと思いました。

 

とても印象に残ったのは、本の中で引用されているダグラス・アダムズというイギリスの作家の言葉。

”人間は、自分が生まれた時にすでに存在したテクノロジーを、自然な世界の一部と感じる。15歳と35歳の間に発明されたテクノロジーは、新しくエキサイティングなものと感じられ、35歳以降になって発明されたテクノロジーは、自然に反するものと感じられる。”

なるほど確かにそんな気がするな。。

自分の場合だと、3,4歳の頃からすでに世の中にはテレビゲームが「ファミコン」という形で広がりつつありました。が、おそらく広がれば広がるほどに、外で遊ばなくなる、心に悪影響・・・一部極端な批判が多くあったように思います。
おそらく、得体の知れないものや、あんまり知らないもの、かつ世の中に広がってきているものに対しては、「自然に反するもの」として批判的になりがちなんじゃないかな、と思います。

 

これから発明されていく色々なテクノロジーに対して批判的になる年齢35の自分はどう反応するのか・・・
自然に身構えてしまう部分もあるかもしれないですが、それは少し勿体無い気がするので、できれば新しい技術や物事、考え方は面白がっていきたいなと。
その上でねえなって思ったものはついていかなければ良い話です。

数年くらい前の話ですが、Kindleがまだ日本で普及し始めたくらいの頃に電車の中でそれで読書をしているじいちゃんをみて、なんかかっこいい!と感じたことを思い出しました。
あんなじいちゃんを目指していきたいです。